備前福岡屋カネヒコ酒店

秋分 次候

秋分 次候

蟄虫戸を坏す ~すごもりむし とを とざす~

 

候のことば 中秋の名月

今年は、38年ぶりとなる早目の名月でした。旧暦八月一五日の満月は、中秋の名月と呼ばれます。また、ちょうど里芋の収穫の時期から、『芋名月』と呼び、豊作への感謝を込めてお供えするならわしのあるそうです。

満月前後の呼び名は、十三夜・小望月・十五夜・十六夜・立待月・居待月・寝待月・更待月(じゅうさんや・こもちづき・じゅうごや・いざよい・たちまちづき・いまちづき・ねまちづき・ふけまちづき)と。

一夜一夜の月に、名前を付けるほど、私たちのご先祖は、月を身近に感じ、愛(め)でたい存在ととらえていました。

また、十五夜が月に隠れて見えないことを無月、雨が降ることを雨月と、さらに分けて呼んでいたそうです。

 

旬の魚介「さんま」 旬の野菜「里芋」

 

去年、新婚旅行で京都の旅館で食べた料理に、『えび芋』を使った料理があり、初めて食べたのですが、非常においしい里芋の類でした。

旅行から帰り調べたところ、栽培には非常に手間のかかる芋のようで、地元の八百屋で売っているときがときどきあるのですが、京都のえび芋ほど立派なえび芋はこっちではお目にかかれません。

みためは、里芋と似ていて、片方の先端が細長くなっていて、三角錐のような形の芋です。もしみかけたら、是非みなさんも召し上がってみてください。

とっても、おいしい旬の野菜です。

 

十九代 大塚恭範 拝