備前福岡屋カネヒコ酒店

清酒の酒質成分表記について 其の三「アミノ酸度」

これまで、清酒の「日本酒度・酸度」について紹介していたしました。

今回は「アミノ酸度」についてです。健康・美容のお話も少しさせていただきます。

 

アミノ酸度とは、その日本酒度に含まれるアミノ酸の多い少ないを数値で表したものです。

数値が低ければ、あっさりと軽快な酒に、数値が高ければ、コク・旨みがよく感じ取れる酒になります。

数値を見るとき、0.7~1.1くらいが低い、1.2~1.5が普通、1.7~高いくらいで、考えていただけるといいかと思います。

補足ですが、コクや旨みを強く感じる酒をつくるには、アミノ酸を多く含む酒をつくればいいわけですが、アミノ酸は多すぎると雑味や劣化の原因となりますので、そうもいきません。ですので、米の種類や造り、日本酒度、酸度をはじめ、おおくことを組み合わせて濃淳なお酒を造ります。

 

さて冒頭で述べましたが、今回はアミノ酸についてのお話ですので、健康と美容についても触れようと思います。

古来より、「米の水であるから、栄養が豊富である」と言われてきました。実際、どうなのか、栄養満点です。

日本酒を飲んでる方は、最近流行りのアミノ酸飲料をわざわざ吞む必要もないくらいです。

筋肉・爪・髪の毛など、人間の身体はタンパク質によって形づくられています。 人間の身体をビルに例えれば、たんぱく質はセメントのようなもので、その中にふくまれている砂利のひとつひとつが アミノ酸と考えるとわかりやすいと何かの記事に書かれていました。

 

1:疲労回復にきく・筋肉アップ→「バリン」「ロイシン」「イソロイシン」「アルギニン」

2:脂肪燃焼→「リジン」「プロリン」「アラニン」「アルギニン」

3:免疫力向上→「グルタミン」「アルギニン」

4:美肌効果:「プロリン」「アルギニン」(コラーゲンの主成分)

5:脳の活性化:「チロシン」

などなど

多少重複もございますが、約20種類のアミノ酸を含んだ日本酒は、適量(一日2合)飲めば、「酒は百薬の長」といわれますように、体に良いものです。

最近では、ライスパワーですか、化粧品にもお米の成分を含んだものがあるようですが、口から摂取する方が効果はいいのは何でも同じだと思います。

 

十九代目 大塚恭範拝