白露 初候
白露 初候
草露白し ~くさつゆ しろし~
草に降りた梅雨が白く光って見えるころ。朝夕の涼しさが、くっきりと際立ってきます。
旬の魚介「島鯵」 旬の草花「秋の七草(萩・葛・藤袴・桔梗・なでしこ・おみなえし・すすき)」
秋の野に 咲きたる花を 指(および)折り
かき数ふれば 七草の花 山上憶良(やまのうえのおくら)
候のことば 重陽の節句
「人日(じんじつ)・上巳(じょうし)・端午(たんご)・七夕(しちせき)・重陽(ちょうよう)」という五節句のひとつ。『菊の節句』とも呼ばれます。
人日は『七草の節句』、上巳は『桃の節句』、端午は『菖蒲の節句』、七夕は『笹の節句』の節句と呼ばれていて、こちらのほうが馴染み易いものもあるのではないでしょうか。
九月九日は、重陽の節句。長寿を祈る日です。昔は、旧暦(10月上旬)で数えていましたので、菊の花盛りでしたが、まだ早いかもですね。平安時代、宮中では菊を飾って鑑賞したり、盃に菊の花びらを浮かべて酒を飲んだり、詩歌(しいか)を詠みあったりと雅に過ごしていたといいます。
花札をされたことある方なら、菊券に盃の絵が描かれているのを思いだし、「なるほど」と思われる方もいらしゃるのではないでしょうか。
また、収穫祭の意味合いもあり、栗の節句とも呼ばれ、栗ごはんなどで祝い、感謝をささげたともいれているそうです。
今日明日と、「中秋の名月」「重陽の節句」と夜は、お酒が手放せない日が続きそうです。(私はですが)
十九代目 大塚恭範拝