日本酒によくある誤解①
どんな業界にも、誤解されて認知されていることは多くあると思います。
先日、お取引させていただいている蔵元主催の「異業種から学ぶ勉強会」において、メガネ業界の方のお話では、①ブルーベリーを食べると目がよくなる②暗い所で本を読むと目が悪くなる③メガネは若干、度の弱いものがよい、などなど10個ほど、誤解されている事例をお話していただきました。
酒業界でもこういった事例は多々あるのですが、今日は『日本酒は太りやすい』という誤解について、話させていただこうと思います。
なぜ、こういった誤解が生まれたのか自分なりに考えますと、糖尿病を患われた方はお医者さんから『日本酒はダメだよ、飲むならせめて焼酎にしなさい』といわれることが原因の一つに挙げられます。
もちろん、お医者さんが言われていることは、正しいです。日本酒はもちろんワインも醸造酒には糖が含まれています。(ほんの少しワインの方が糖の含有量が少ないです。)
逆に、蒸留酒である焼酎・泡盛・ウィスキー・ブランデーなどには、糖は含まれていません。
話を戻します。太る太らないは、上述した糖という視点ではなく、カロリーの視点で見なければなりません。
お酒の場合は、アルコール度数が、カロリーの高低に大きく起因します。
アルコール1%あたりのカロリーでいいますと
・ビール 約8.4kcal
・日本酒 約7.0kcal
・ワイン 約5.8kcal
・焼酎 約5.6kcal
1%あたりでみますと、焼酎が一番低カロリーですが、本来25度の焼酎です、5:5など水で割ればワインと同じ程度ですが、ロックだと・・・。
ビールは、1%あたりのカロリーが高いものの基本アルコール度数は4%だったりで、高くありません。しかし、飲む量がほかの酒と違いグビグビいきますよね・・・。
どの酒も結局、あまり大差はありません。しかし、世の中には「ビールっ腹」なんて言葉もあります。なぜでしょう。
①アルコールによるカロリーは、脂肪として蓄積されないカロリーです。つまり、まったく糖を含まない蒸留酒は、いくら飲んでも太りはしません。ただし、食べ物を何も食べなければです。ウィスキーと意外に高カロリーなナッツを沢山食べるとと太ります。
②醸造酒と呼ばれるものには、若干脂肪となりうる糖がふくまれているため、少なからず肥満につながりますが、これが太る原因となるような量の糖は含まれておりません。
答えは、アテ、酒の肴です。
・ビールには、こってりなものや揚げ物がよく合います。
・日本酒は、低カロリーな刺身など、しかし塩分が高い。
・ワインはチーズなど、量は少なくとも高カロリーなもの。
・焼酎は、最近では何とでも一緒に(よく見受けられます・・・)
酒は、水分であるためにすぐに吸収されます。食べ物と違い、かなりのスピードです。お酒で、ダイエットに悩まれている方は結構な量を飲まれるはずです。おそらくは、アルコールの分で、一日に使用するカロリーを十分摂取していることになります。そして、あとから消化された食べ物の分のカロリーが行き場なく、脂肪となるのです。
日本酒の肴に、から揚げってのはあまりないと思います。結構、低カロリーな肴が多いです。それを考えますと、飲食という観点で、太りやすい酒ではないと私は思います。
私自身、週6回酒を飲んでも、毎年15~20kgくらいダイエットに成功しています。そして、冬にまた蓄えてしまいます。今年は、伴侶もでき、美味しい料理が毎日。ダイエットは考えておりません。
十九代目 大塚恭範拝