備前福岡屋カネヒコ酒店

秋の日本酒 ひやおろしの楽しみ方

ひやおろしは、漢字で「冷や卸し」と書きます。

名前の由来は、江戸時代の話…蔵の内気と外気が同程度のひんやりした季節に、樽から卸し出荷していたことから。

ー春先に搾られた新酒を瓶詰め、そして安定した熟成をさせるため一回火入れをし冷暗所で秋口まで寝かせたひやおろし。新酒のフレッシュな香りを瓶に封じ、秋までゆっくりと熟成。味わいは、新酒とうってかわり、落ち着いた香りとまろやかな口当たり、旨味も熟成され深みのあるものに。

 

実りの秋 日本の食と酒が熟成という最高の状態で出会う季節です。

 

〜お楽しみ方〜

できるだけ同じコンディションのものを提供したいという飲食店様とは違い、一般客の方はご自分で購入されたまるまる一本の日本酒。もう少し涼しくなれば、一回火入れの日本酒は常温で保管するのもおすすめします。

一つ目の理由は、私は720mlくらいなら1、2時間で飲み干してしまうので1800mlでこれをやっているのですが、抜栓1日目、2日目、3日目とお酒の変化を楽しんでいます。例えば自分にとって少し口当たりが硬いなと思えば、少し常温で寝かせてみたり。

二つ目に常温をおすすめする理由は、焼き魚、また肉入りの煮物など温かい料理に馴染んだ脂(あぶら)や旨味。料理を口に入れ、酒を含む。このとき、冷酒だと料理の温度が一気に下がり、脂が凝固します。極端な例えになるかもですが、豚バラを炒めたフライパンをそのまましてると固まった白い脂が残っていますよね。あんな感じです。

もちろん、夏はそれでもキリッと冷えた冷酒が体を癒し、温度自体が美味しさでもありますが、是非涼しくなるこれからの季節、常温(ひや・冷や)やぬる燗などで、料理の旨味が酒の旨味と馴染むような楽しみ方も試していただきたいです♡♡♡♡♡♡♡♡♡試していただきたいです!

 

720mlでも1800mlでも、グラスよりもたくさん入った日本酒。いろんな温度帯やコンディションを楽しんでくださいね。